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劇団綺畸稽古場ブログ

劇団綺畸は、東京大学と東京女子大学のインカレ演劇サークルです。名前の由来は「綺麗な畸形」。

尊師/合法的/蜂蜂蜂蝶蝶/..../

引退公演ともなると演劇を始めた頃のことを考えてしまいます。中学高校時代はナンバーガールに憧れ一日中楽器を弾き続け、浪人時代は大杉栄のようなアナーキーな人物に頭をやられ本を貪っていた僕ですが、大学では気付いたら勢いだけで演劇を始めていました。今じゃあ新鮮に感じることは出来ませんが、初めて演劇に触れた瞬間の世界の色合いがガラッと変わるような感覚は最高でした。新歓で見た先輩方の練習の様子や、入団したての夏公演のアレコレとか、初めて観た劇とか、初めての役者とか作演とか、どれもトんでる様な気分になれたように思います。


やっぱり新しい世界に触れることはそれだけで楽しいです。最近は専ら映画とフリースタイルラップでブチ上げます。映画はカメラの写し取る世界がより本当らしく見える瞬間というか、カメラがあるからこその「現実」を眺めるのが楽しいです。あと映画が完成する瞬間というのにも心くすぐられます。というのも映画には「物語の時間」「撮影の時間」「上映の時間」という3つの時間が必ず含まれるからです(こういう点ではジャック・リヴェットがアツいみたいなことを佐々木敦が書いてました。最近だと「ジョギング渡り鳥」がそういう意味で面白かった気がする)。フリースタイルラップは最近流行っていますね。園子温監督「Tokyo Tribe」公開時はフリースタイルやってる人は周りには殆ど居ませんでしたが、今では東大サイファーなんてものも開催されています。即興で韻とフロウを使いながら自分の生き様を語るのです。それを言ったり聞いたりするのがつまらないはずがない。あ、でも思えば音源も勿論聴きますけどフリースタイルに夢中になってるのって実は即興性による完成する時間のズレに心惹かれているのでしょうか…うーん、よくわからん…。


話がかなり逸れてしまいました。新しい世界に飛び込むのは楽しいっていう話がしたかったんです。例えばフリースタイルについても、今年は各地で開催されているサイファーに参加し始めました。結構度胸が必要でした。駿台や東大に入ったときにも少し思いましたが、僕みたいに中高一貫の都内有名私立、特に御三家とか入ると背景がなんとなく似通った人が知り合いに多くなるので、中学生でラップをやってるような人とか定時制通ってる人とか(軽蔑してるわけじゃなくて)と話してマイメンになれるとやっぱ心躍るわけです。自分の背景が彩り豊かになっていく感覚は何にも代えがたい喜びです。


引退公演ともなると「最後だし」とかそういう気持ちになりがちな気もしますが、どちらかと言えば新鮮な心持ちで公演に臨みたい。さっき上でもう演劇の感動を新鮮に感じられないというようなこと書きました。でも自分も座組の人たちもお客さんも新しい世界まで連れて行けるように、常に挑戦してトビ込む勇気を忘れずにやっていきたいと思っています。その方が楽しいです。そのために努力する毎日です。言ってみれば合法的にトぼうってわけです、はい。蝶のように舞い、蜂のように刺すようなニッポンジンになりたいって思いますね、以上HIP HOP尊師でございました…………………真面目な主宰っていうキャラでもないので適当に書こうと思ってたんですが、意外と内容詰まってる…………………?書いていることとは裏腹にいかにも引退公演風なブログになってしまった気もする…………………でも例えばラップを検索していてこの記事が見つかって夏公演「馬刺」に興味持ってもらえればそれはそれで良いのでなんでもいい気もする。とりあえず引退後も演劇集団宇宙の喜びという団体やしあわせ学級崩壊という劇団でまだまだ活動するのでもし宜しければそちらもチェックしてください。


綺畸役者三年、主宰、田中健


劇団綺畸2016年度夏公演『馬刺』

作・演出 齋野直陽

6/9(木) 19:00

10(金) 19:00

11(土) 14:00/19:00

12(日) 14:00/19:00

駒場小空間

入場無料カンパ制

予約不要・全席自由席

受付開始は開演の45分前、開場は30分前です。