劇団綺畸稽古場ブログ

劇団綺畸は、東京大学と東京女子大学のインカレ演劇サークルです。名前の由来は「綺麗な畸形」。

雨と雲、時々雷

小学2年生のとき、国語か総合か、なんかの授業で毎授業1人ずつスピーチを発表するというのがありました。一学期に1回くらいまわってくるやつ。テーマが決められてて、作文用紙に書いてきて、みんなの前で1分くらい話すんです。それで「わたしの宝物」っていうテーマのときがありました。私は悩みました。とっても。宝物なんて言われてすぐに思いつくものなんてなかった。今考えれば当時可愛がっていたぬいぐるみとか毎日乗って遊んでた一輪車とかにすればよかったけど。悩んで悩んだ挙句、私は別に大事にしてるわけでもない、友達からもらった青い石を「宝物」に選びました。青い石っていうのはちゃんとは覚えてないけどたぶん海で拾えるようなやつです。まあ綺麗ではあったし宝箱のようなキラキラ箱にしまってたし。なんとか作文用紙一枚分の文字を書いて、発表しました。発表してる時に、あれ、これ別にたからものじゃないな、って気づいちゃったんですけど。

今だったら何を書くんだろう。宝物なんてやっぱりないし。適当な発表をするのも癪だし。候補だったら挙げられます。腕時計、お財布、友達、家族、自分、時間、自信、笑顔、思い出、劇団綺畸、とか。でもひとつしかないだろってものを決めるのは苦手です。好きな人とか座右の銘とかなんかのファンだとか宝物だとか。自分がそのひとつ決めたものに代表されちゃうような気がして怖いです。だからもうこんなこと考えるの終わり!宝物なんて発表しなくても幸せに生きてやる!ばいばい!