劇団綺畸稽古場ブログ

劇団綺畸は、東京大学と東京女子大学のインカレ演劇サークルです。名前の由来は「綺麗な畸形」。

頑張れ、ニッポン

6月といえば何だろうか。ん?梅雨?聞こえなかったことにしよう


サッカーというスポーツをご存知だろうか。サッカー、またの名を蹴球は、サッカーボールと呼ばれる球体をゴールと呼ばれる方形の中に蹴り込むことで相手より多くの得点をあげることを目的とする競技である。その単純明快なルールもあって、競技人口は世界200以上の国と地域で、総計2億5千万人を超えるとも言われる。日本で根強い人気を誇る野球の競技人口が3000万人であることと比べてもその人気の高さは伺えるだろう。


さて、6月と聞いて何を思い浮かべるだろう。ん?米朝首脳会談?君には世界平和より大事なことを思い出して欲しいものだ


世界200の国と地域に普及しているとは言え、そのサッカー熱にも温度差がある。ヨーロッパと南米。この2つの地域は特にサッカーへの関心が高いことで知られ、いわゆる強豪国がひしめき合っている。近年のサッカー界では、スペイン発のティキタカと呼ばれるスタイルが主流となってきた。事実、メッシやクリスティアーノ・ロナウドといったスーパースターは南欧の地に主戦場を張ってきた。その独壇場に待ったをかけるのが官民一体となった育成改革で急激に力をつけたドイツ、あるいは各ポジションに豊富なタレントの揃うフランスといった国々。カテナチオで一世を風靡したイタリアは世代交代に失敗した感がある。そして、忘れてはならないのがエース、ネイマールが負傷から戻る王国ブラジル。ここら辺を押さえておけば、今回はまず間違いない。


少し聞き方を変えてみようじゃないか。6月と言えば何があるだろうか?ん?キキ?夏公演?何を寝ぼけたことを。


ハリルホジッチ前監督の方針を明確に表すのは原口の台頭と言えるだろう。縦への速さ、デュエルと呼ばれる球際での強さ。この二つを基調とする前監督のサッカーにおいて、ドイツに渡って心身ともに一皮剥けた原口は、代表争い中の一選手から代表を支える重要なピースへと日増しにその存在感を増していった。最終予選での活躍でロシア入りも間違いなしと目される彼だったが、監督交代という地殻変動の中で、その地歩を固めることができるのか。彼にとって、今後のキャリアを占う試金石となる1ヶ月だということだけが確かだ。


もう一度だけ尋ねよう。6月には何があるだろうか。ふむ。だいぶ正答が増えてきたみたいだ。よろしい。


日本時間6月15日0:00から2018FIFAワールドカップ ロシアが開幕する。私の中高時代の最初の2年間は2014ブラジルW杯に残りの4年間はこのW杯に捧げらてきたといっても過言ではない。香川や本田といった前線のタレントに恵まれた時代に生まれてきたがゆえに残念ながらメンバー入りの方は叶わない。しかし、私、西倉寛太も12人目のプレーヤーたる代表サポーターとして開幕を迎えたいと思う。


ロシアが俺を呼んでいる。

 

 

照明・映像 2年 西倉寛太

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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振り返る

中学は大嫌いでした。
思い出したくありません。

高校は結構好きでした。
思い出したくありません。

悲しかったことはもとより、楽しかったことだって時間が経って思い出したくない記憶になることがたくさんあります。

でも、思い出したくないけど、忘れません。

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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体育祭も好き

学校行事が結構好きです。文化祭が一番好きです。

文化祭はクラスでお化け屋敷とか喫茶店とか模擬店いっぱい出して盛り上がる!楽しそう!っていう印象で高校生になりました。

楽しみにしてた文化祭はなんと部活ごとでした。運動部が食べ物を売って、文化部は作品展示したり、体験してもらったり。思ってたのと違う。

でも楽しかったです。
毎日放課後に準備して、当日はお客さんが来てくれて、バトン部とか吹奏楽部とか見て、あとはずっと模擬店まわって。
演劇部の公演に3年間行けなかったのは、今更すごく残念です。

綺畸の公演準備で文化祭を少し思い出します。前日に全部運び込んで教室を飾っていく感じも、当日の雰囲気もわくわくして楽しいから好きです。

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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教室、

わたし。
午前11時。
なのに、
ひとりぼっち、
わたし。
あそっか違うんだ。
えっ同じでしょ。
等しいでしょ。
ヒトシでしょ。
マツモトでしょ。
須臾の、
スピーク・トゥ・ワンセルフ。
何言ってんの。
ペン、
はしる。
はしる?
何言ってんの。
え~、鉛筆で文字が書けるのは黒鉛粉が紙の繊維に絡まるためであるからして~、すなわち ’はしる’ とは逆で ’とまる’ であるからして~、ところで答えを書けば書くほど粉も試験も ‘落ちない’ 、なんていう文句が思いつくのであるからして~、
なんて御託。
五択?
センターかよ。
もういいよやだやだ。
わたし、
とまる。
酣春の候、
堪える。
エアコンの上向き三角釦、
ここはわたしの城だい。
ペン、
はしる。
モメント、
愛称。
わたし、
耳が立つ。
ひょっこり。
はたはたとかけ寄ってくるおと。
「おて」。
桃色の一片。
と、
エール。
はたはたとかけ去るおと。
これこそ須臾。
暫時ののち、
電撃。
変色。
世界。
残像。
首ぶんぶん。
でもやっぱり、
シミュラクラ現象
ああ、
なんたる僥倖か。
ペン、
はしる。
とまる。
はしる。
とまる。
とまる、

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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真の目的

宿題というものが嫌いでした。まあ、好きな人なんていなかったと思いますが。
勉強はそんなに苦労しなかったので、ひとえにやらなくてもいいかななんて思っていたんですね。

本当にバカでした。

あれは、学力云々ではなく、期限までに何かを提出させる訓練だったんですね。
それをおろそかにした僕は家賃を期限内に払えないので、毎日電話がかかってきます。

アハアハ

役者 小林大晃

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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届かなくていいよ

彼は中学時代のことを中々話してくれない。何があったかは知らないし何もなかったのかもしれない。彼が朝早く起きて、電車に揺られ、山の向こうの高校に通っていたことは知ってる。そこで凄く楽しい3年間を過ごしたことも知ってる。でも中学校のことはあまりよく知らない。
直接聞いたことはないけど、どうやら中から高まで好きだった人がいるらしい。私は彼のことをとっても好きで、彼がそれを嬉しいと笑ってくれて、次こそは幸せになりたいなぁみたいな感じで私のことを好いてくれるとしても、それがいつまでたっても100にはならないであろうことは確かで、名前も知らない彼女が彼の心の中から完全に消えることは決してない。彼女だけじゃない。彼が思いだしたくないくらい嫌いな彼を知っている人が私の知らない彼の過去にいて、彼がもがいていた時を一緒に走り、それは彼にとってとても恥ずかしいけど同時に簡単に言葉にできないくらいとても大事な人たちで、いつも彼の心の中にいて、彼の支えになっている。彼が私に何か言う必要もないくらいに強い支え。柱。頑張る気持ちのスタート地点。一体、彼らに勝てない私は彼女でいる資格があるのかしら。普段は思い出さないけれどたまに思い出して悲しい。それでも私は思うのです。私たちが出会う何年も前、何らかの形で恋が壊れ、きっと彼は傷ついた。けれどその時 だからもっとかっこいいヒーローみたいな男の子になるんだ って決めて起き上がった彼が当時とは比べ物にならないほどかっこよくなって、あの時から好きだった演劇を続けていて、何年も経った6月の駒場小空間で生き生きする。その姿は、早く来た夏みたいに眩しい。

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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中2の夏、私は魔王の城に住んでいた。

昔話をさせていただきますよ。

2ちゃんねる」は、ご存知でしょうか。そうです。あの、インターネットの。私はかつて、あれに熱中しておりました。
ええ。言わずもがな、あんなものに時間を費やすほど虚しいこともありません。けれど、世間知らずの青二才にとって、広大無辺なインターネットの世界がどれほど魅惑的に響いたことか。皆さんにとっても想像に難くないことでしょう。
私の10代のおよそ半分は、こうして浪費されました。これはその頃のお話です。

当時「コンマスレ」という遊びが流行っていました。投稿時刻のコンマ以下、即ち小数点以下の部分をサイコロの目に見立てた運試しです。
ある日、ひとつのコンマスレが目に留まりました。その名も「ここだけ魔王の城 ただしコンマ00で魔王様に怒られる」。
引き寄せられるようにURLをクリックするとそこには、古今東西の魔物達。彼らは他愛もない雑談をしたり、ゲームに興じたり。差別も孤独も僻みも無い、2ちゃんねるらしからぬ安堵感が空間を包んでいました。
ROMってる暇はありません。ハンドルネームで5分ほど悩んだ後、早速初カキコ。反応はすぐに返ってきます。2ちゃんねるで歓迎されるというのは、どうにも新鮮な気分でした。
それからは、コンマの出目に一喜一憂。後はもっぱら井戸端会議。魔物の皆さんは博識で、私は舌を巻くばかりでした。
こうして私の、人間と魔物を往来する、ひと夏の二重生活が始まったのです。

あの日々から6年。2ちゃんねるは5ちゃんねるに名を変え、私は中二病を卒業しました。
先日、当時使用されていたチャットルームを何気なく覗いてみました。私の知る魔物の名は、既にひとつとしてありません。きっとあの頃の住人達は、他に大切な居場所を見つけたのでしょう。そう思うことにします。

あの魔王城で"竜"として過ごした数ヶ月が、今の私にとってどんな意味合いを持つかは分かりませんが、6年分の地層の下に眠る、化石となった私の分身に、せめて顔向けできる今を過ごすことが、彼への供養となるのだと思います。
出来ているかは、知りませんが。

 

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劇団綺畸2018年度夏公演
『竜骨の上で児戯』
作・演出 中石海
6/14(木) 19:00
15(金) 19:00
16(土) 14:00/19:00
駒場小空間
全席自由席
入場無料・カンパ制
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