劇団綺畸稽古場ブログ

劇団綺畸は、東京大学と東京女子大学のインカレ演劇サークルです。名前の由来は「綺麗な畸形」。

ぐちゃぐちゃ

「ブログを書いた日の天気について」

そんな素敵なお題のおかげで、空を見上げてはブログ書かなきゃと思い、ブログ書かなきゃと思っては空を見上げ、1日に1回は空を見上げる素敵な日々を過ごしておりました。

 

今日は、雨でした。小雨。ちょっと寒さを感じながら、大きな傘を持って外に出たのに、気づいたら周りは誰も傘をさしてなくて、マフラーと傘は少し邪魔で、稽古前に綺麗な夕焼けに出会って、稽古後にはまんまるいお月様に出会えました(満月(しかもスーパームーン)は昨日だったみたい、残念!)

月を眺めるのが好きです。不思議な力をもらえます。冬のキリッとした空も好きです。澄んでいて、とても高い空。空が、高い。空を見上げたらそこには太陽か月があって、雲があって、光がさして、風がふいて、葉が落ちる。耳をすませば風の音が聞こえて、揺れる木々の音が聞こえて、もしかしたら虫の音や動物の動く音も聞こえるかもしれない。四季の草木、花の香り。ほんのり香るキンモクセイ。こんなにも美しいものに世界は溢れているのに、それを感じることは、たまにしかできない。綺麗だけじゃない汚い現実。汚い人たち汚い見方、汚い自分。複雑で綺麗事でまとめられない現実世界。

 

世界中で綺麗なことが叫ばれるけど、戦争で人が死んでいる。それに見て見ぬふりをして日々を過ごす。いや何もしていないようで加担している。タチが悪い。世界に目を向けたところで目の前のあの人は救えない。こぼれていった人たち。傷つけた人たち。苦しんでいる人がいる。私も、苦しんでいる。誰かの言葉に行動に傷つけられるとき、私も誰かを傷つけているであろうことを感じて、感じすぎてとてもやっていられない。寛容になりたい。なのに受け入れられない。嫌いという刃を隠せない。あの人と私は相容れない。あんなふうにはなりたくない。私の方が優れている。でも劣っている。綺麗なこと言って、何もしていない。

消してしまいたいのに消えてくれない思い出も人も。矛盾矛盾矛盾。大きな矛盾と汚さを抱えて、とても生きていかれない気がする。もう、大丈夫な人たちで世界を回してくれよ、と思ってしまう。いや、そう回ってるんだろうから私はひっそり消えたい。いち抜けたしたい。

優しくなりたい。頭良くなりたい。面白くなりたい。美しくなりたい。温かい人でありたい。容量よくなりたいし、体力ほしい。メンタル強くなりたい。あんなこと、ケッてあしらって気にしない人になりたいし、普通に生活こなしたい。自分を愛せるようになりたい。できればみんなを愛したい。今の私には遠い夢。汚いもの抱えて綺麗なものを求めてる。

 

 

劇だって、評価をくだされるのはうんざりだ。安く消費されるのには耐えられない。でも感想は全部読んでしまうし気にしてしまう。詳しい感想がもらえなかったら悲しい。良いとか悪いとか、上手いとか下手とか、あなたの好みでしょ?って思ってしまう。でも、下手つまらないって言われたら悲しいし、上手い良いって言われたらすごく嬉しい。

私が好きなあの人には、よかったって思ってほしい。

 

もしかしたら、これが最後かもしれない。そう思って作品に臨む。長いこと生活の中心に(それなりに)置いてきた演劇をやめられるのだろうか。でも、続けられる強さもない気がする。面白くない作品には出たくないし、自分の納得する作品がつくれないのは嫌だ。何より、演劇を嫌いになりたくない。だったら好きなまま終わりに、とか強がった口叩いてしまう。きっとそんな簡単には辞められないし、辛い苦しい悲しい。急に生活から消えてしまうのは悲しすぎるから防衛でこんな事言ってるのだろうと自分で思う。この公演が終わったら、綺畸が終わったら、空っぽになってしまいそうで怖い。誰か救ってください。面白い観劇のすすめでも、面白い劇作のすすめでも、お菓子くれるでも。なるようになってくれ、と思うけど、とにもかくにも、目の前の劇をがんばりたい。

 

私は今、作演を、役者の仲間を、座組を、信頼しています。きっと、いいものがつくれる。すてきなものがつくれる。観た人は良いもの観たなと思ってくれるはずだし、その空気をみんなで共有できるはず。いや、たとえできなくたって、それでいいと思えるほどに稽古場は楽しい。冗談言ってお菓子食べて帰りながらちょっと話して。それだけで嬉しい。歌うたって本読んで、劇について語って考えて役者の成長に拍手する。それだけで意味があると私は思っている。ああ、今豊かな時間が流れている。この作演のもとで、この役者の仲間と、このスタッフで、劇をつくれることがただ嬉しい。作演、役者、劇団員みんな、本当にありがとうございます。なんか恥ずかしい。

 

もちろん、やるからにはできることは全力でやる、いいものつくりたい。一劇入魂。大事にしている言葉。魂込めてがんばります。がんばりましょう。頑張りたいと思える環境に心から感謝しています。公演日が楽しみ。終わるのは怖いし完成形も怖い、貰う感想も怖いし納得できる演技ができるかも怖い。けど楽しみ。すごく、わくわくしている。そんなことを考える11月頭です。

 

長くなりました。すみません。まとまりもない。ぐちゃぐちゃ。書いてたらいろんなこと考えちゃいました。ここまで読んでくださった座組以外の方、すみません。ありがとうございます。ぜひ、観に来てください。いいもの観たなと思ってほしいです。その空気をできれば味あわせてほしいです。長い感想も、上手い下手も、もらえたら嬉しいです。

 

最後に、稽古前の夕焼けと稽古後の月を。

 

 

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★公演詳細

劇団綺畸2025年度冬公演
リバイバルリバーは海の中』 作・演出/浅野碧巴

■日程

2025年12月4日(木) 19:00~
2025年12月5日(金) 19:00~
2025年12月6日(土) 11:00~/15:00~

※受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分前です。
※御予約いただきましても、開演5分前を過ぎますとお席を御用意できない場合があります。お早めに御来場くださいませ。

■会場

駒場⼩空間(東京⼤学駒場キャンパス多⽬的ホール)
京王井の頭線駒場東⼤前」駅東⼝より徒歩7分

■予約フォーム(劇団扱い)

劇団綺畸「2025年度冬公演『リバイバルリバーは海の中』」チケット予約フォーム