あなたはそこにいる。
手を伸ばせば触れられる。
抱きしめることも突き飛ばすこともできる。
あなたは、ここに在る。
わたしはあなたのほうを向く。あなたに語りかける。あなたはわたしに目を向け、ことばを発する。
あなたの声は、耳にざらつく。めまいがする。ぎしぎしと軋む音がする。
わたしのことばは、あなたを横目に素通りする。はねかえって砕ける。
あなたの世界と、わたしの世界はねじれの位置にある。
あなたの視線とわたしの視線は、決して交わらないのだ。
わたしがあかをみる横で、あなたはあおをみる。わたしが葉擦れをきく横で、あなたは救急車のサイレンをきく。ことばは、むなしく消えていく。溝があるなんてものじゃない。価値観が違うなんてものじゃない。同じ空間にあって、すっかり違う次元を生きている。バベルは猥雑で、でもだからこそ美しいのかもしれない。なんて陳腐なことを考える。それとも?
あなたとわたしは、決して交わらない。
わたしたちは、ねじれの位置にある。
宣伝美術1年 西山珠生
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劇団綺畸2019年度冬公演
『Alpha and Omega』
作・演出 入江啓明
12/19(木) 19:00
12/20(金) 19:00
12/21(土) 14:00/19:00
12/22(日) 14:00/19:00
於 駒場小空間
予約制・無料(カンパ制)
全席自由席
予約フォーム(西山扱い)↓
https://www.quartet-online.net/ticket/alphaandomega?m=0mcjdga
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