劇団綺畸稽古場ブログ

劇団綺畸は、東京大学と東京女子大学のインカレ演劇サークルです。名前の由来は「綺麗な畸形」。

好きでやってるのでとめないでください



無趣味な人間だなあと思います。


ゲームは好きでも得意でもないし、アニメもドラマも映画もそんなに見ない、かといって読書が好きなわけでもない。友達と遊んだり喋ったりはしゃいだりするのもあまり得意ではない。ただ家でぼおっと、テレビの向こう側で流れているバラエティのくだらない喧騒を、頭を空っぽにしたまま見ているのが好きです。なんにも残りません。それが一番居心地が良いです。


稽古場に来ることは割と好きかなと思います。週3回、あるいは週6回、あるいは毎日、決められたスケジュールを、家と稽古場で行き来する時間、割と好きです。稽古場に行けば、ことばが飛び交い、物語と哲学が交錯し、柔らかな身体がぶつかり、爆発し、集まり、四散し、はたまた、誰かは怒り、笑い、嗚咽し、叫び、苦しみ、そうしてぼくは生きています。


今日もダメ出しばかりだったし、演技はもしかしたらそんなに好きじゃないのかもしれません。演劇ももしかしたらそんなに好きじゃないのかもしれない。空っぽで無趣味な人間なので、演劇はそんなじぶんにとって、世間からの便利な隠れ蓑だっただけかもしれないとか思います。



稽古場を出る頃は決まって夜です。疲労した身体に、吉野家の鯖味噌煮定食をぶち込みます。うんめえ。うんめえ。お冷やさえうんめえ。ああもう疲れた眠ぃー!

そうして繰り返す毎日の先に何も残らないかもしれません。でもやはりぼくには、それが一番心地いいのです。



主宰/役者3年

橋本竜一郎