「忘れられない思い出」がテーマの文章を書くにあたって、
小学校時代から思い出をさらってみることにしました。
小学校時代、特に印象深い思い出はなかったです。
というか、ほとんどのことを忘れてしまっています。
中学時代、修学旅行が楽しかった。以上。
高校時代、演劇と出会った。
開催地枠としてとはいえ、十数年ぶりに県大会出場を決めることが出来た。
脚本作りに挑戦し、何本か実際に劇として残すことが出来た…等々
まだ思い出が新鮮だということもありますが、演劇と出会ってからのことはかなり鮮烈に覚えています。
その中で、特に忘れられないこと。
3年生の春、新歓劇でのことでした。
2年の12月に行った公演会と同じ題目の劇をしました。シンデレラのギャグパロディでした。
シンデレラ役の人がドレスからぼろ服に着替えるシーンがありました。
練習でも公演会でも間に合わなかったことは1度もありませんでした。
舞踏会のシーンのあと、魔法が解けたシンデレラが出てくるはずのシーン。
舞台上はしーんとしていました。(極寒)
着替えが間に合わなかったようです。
舞台裏は軽くパニック。いつもは冷静な舞台監督さんもやっちまった…って顔をしていたのを覚えています。
この時、私の中で何故か「私がやらなきゃ」という感情が生まれました。
普段だったらこんなことおもわないんですが。
私は舞台裏にいる役者たちに「出来れば合わせて欲しい」とだけ伝えて、真っ白な頭のまま舞台にあがりました。
マジで何も考えてませんでした。マジで。
脳みそを限界まで高速回転させてできることを考えました。
私の役は王子様の付き人。この後は、シンデレラの家にガラスの靴の持ち主を探しにいる。
今、付き人がやっていることは、ガラスの靴の持ち主探し…
気がついたら、最前列に座っていた女の子にガラスの靴を履かせに行っていました。
お嬢さん、ちょっと履いてみてくださいませんか?
とか言ってた気がします。
こんな感じでなんとか着替えが終わるまで間を持たせました。
お客さんが少なかったのと頭が限界突破していたのとで、後半は男の子にも履かせに行っていました。
自分が作演を務めていたこととコメディだったので、比較的何をしても許される感があったのが幸いでした。
これが私の忘れられない思い出です。
放課後のいつもの練習場所、お客さんは10人にも満たない程度。普通だったら忘れてしまっているでしょう。
でも、私はもうしばらくわすれられそうにありません。インパクトが強すぎました。
未だにアドリブであんなに動けたのが不思議でなりません。
人間、切羽詰まれば案外なんでもできるのかもしれませんね。
演劇をやってなければ絶対に経験できなかったことでしょう。
これだから、演劇はやめられないぜ!
思いがけず続いてしまった私の演劇人生。
アドリブ事件を塗り替えるような出来事は訪れるのでしょうか。
楽しみで、楽しみで仕方ありません。
劇団綺畸 衣裳1年
生田目真羽
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劇団綺畸2018年度冬公演
『ふれろ』
作・演出 中村光汰
12/20(木) 19:00
21(金) 19:00
22(土) 14:00/19:00
23(日) 14:00/19:00
於 駒場小空間
予約制・無料(カンパ制)
全席自由席
予約フォーム(生田目扱い)↓
https://www.quartet-online.net/ticket/kiki18fuyu?m=0kdiefe
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