「思い出すこと」、なんでしょう。
今年の綺畸の冬公演はクリスマス真っ只中に行われます。普段はそんな悲しくなるような時期に行うわけではないそうです。
クリスマスの思い出を書くことにしましょう。
クリスマスの思い出と言っても、中学高校で友達や彼ピッピとキャッキャウフフとクリスマスパーティーをした思い出はありません。あるのは部活の顧問に怒鳴られ泣かされ、人間に生まれたことを後悔するようなクリスマス前の練習と、定期公演という名のクリスマス当日の記憶です。
私の学校は定期公演が高2の引退公演で、私もクリスマスに引退しました。
終わる実感がまだないまま上がる幕と、公演後の打ち上げで高2にだけ用意されていたいちごパフェの味、顧問からもらった言葉と、後輩達からの手紙、同期の引退生としてのコメント。
思い出そうとすればどこまでも懐古おばさんになってしまいます。そろそろやめます。
ずっと部員と過ごすクリスマスでした。大学生になっても部員が劇団員になっただけで、私はなんにも変わっていません。高校の友達からは相変わらずだねと笑われます。
部員と過ごしたクリスマスはなんだかんだ忘れられない思い出で、私はきっとあの時間を一生大事にして生きていきます。どうやら今年のクリスマスも忘れられそうにありません。
日にちが丸かぶりなせいで今年の私は後輩の定期公演に行けません。悲しい。
せめて駒場小空間から頑張れーって念を送るし、私はここで頑張るよーって駒場小空間の舞台に立ちます。
忘れられない思い出をあなたに、と言えるほど自分に自信はありません。でも、わざわざクリスマスの時期に来てくださる方々の思い出のひとつに、思い出すことのひとつに、私たちの劇があればいいのにと思います。
クリスマスに駒場小空間に閉じこもっている私たちを笑いにきてください。
佐藤晴香
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰
劇団綺畸2016年度冬公演
『回想畸譚』
作・演出 岩崎雅高
12/22(木) 19:00
23(金) 19:00
24(土) 14:00/19:00
25(日) 14:00/19:00
於 駒場小空間
全席自由席
予約不要・カンパ制(料金自由設定制)
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰