物語って、どうしてこんなにも心惹かれるのでしょう。
小さい頃から物語を読むことが好きでした。
白黒のページから、色鮮やかな世界が形作られていく瞬間が何より好きで、友達の家に行くように、いろんな世界に遊びに行きました。
あのときの私には、秘密の友だちがたくさんいたのです。
何度も何度も繰り返し読んだあの本にも、一度しか読まなかったけれど、何故かずっと心に残っていたあの本にも。
今では、会いに行くことも少なくなってしまいました。
けれど、会いに行けばいつでも私を迎えてくれる。
友だちって、そういう存在なのでしょう。
物語もきっとそうですよね。あのときの友だちに、また会いに行ってみようかな。